福祉、貧困など
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読んで印象に残った本などをレビューします。
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(サブノート)
- Link > amazon:持続可能な福祉社会―「もうひとつの日本」の構想 (ちくま新書)
- Link > amazon:反貧困―「すべり台社会」からの脱出 (岩波新書)
- Link > amazon:シルバー民主主義 - 高齢者優遇をどう克服するか (中公新書)
- Link > amazon:絶対貧困―世界リアル貧困学講義 (新潮文庫)
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経済や社会の変化に合わせて、福祉など仕組みも見直されなければならないのは当然ですね。

特に、戦後日本のような、高度成長と停滞、急激な人口増加と減少、といった、短い期間で社会環境に大きな変化がある場合、変化への対応がなされなければ大きな問題となるのは当然だと思います。

経済成長を前提とした社会設計から、成長のない「定常経済」と、それにマッチした社会への移行。
この本では、その必然性を説いています。
現在の日本は、これに取り組もうともしていませんね。
将来から借金しながら、このシフトを無理やり先延ばしにして、問題を悪化させてすらいると思います。
成長時代を生きた老人が多数者の社会では、シフトはなかなか難しいかもしれません。
しかし、先延ばしにも限界があります。

これまでの社会変化の大きな流れを踏まえて、「これから」をどう考えていったらいいのか、考えるきっかけを与えてくれる本だと思います。

実際の貧困においては、貯金はもちろんだが、職業スキルや、頼れる友人家族など、いろいろなもの(本では「溜め」と呼んでいる)の欠如から、精神的な自由、行動の自由が奪われてしまい、貧困からの脱出が困難になる、という認識が重要である、としている。

いわゆる「自己責任論」の問題は、それぞれ個別の条件のみを取り上げて自分と比較してしまうことであり(自分はちゃんと◯◯をやっているのだから、やらない人間が悪い、など)、その背景となる様々な条件が違っていることは、その状態に置かれた人間以外にはなかなか想像できないものであると言っている。
その通りだろう。

そのような自己責任論からの脱却がまず第一に必要で、その上で日本の社会保障システムの構造的な問題(セーフティーネットをまとめてすり抜けてしまう「すべり台社会」など)に向き合うことが必要だろう。

しかし、解決は日本社会には相当難しい問題かもしれないとも思う。
なぜなら、この国の根本的動作原理は未だに村社会(互助的共同体)の原理であり、欧米型の「人間の権利」や「人間そのものの価値」に前提を置いた、自由平等な「個人」の集合としての社会になっていないと思うからだ。

貧困問題単体ではなく、日本社会全体の理念や設計そのものから見直さねば解決できない問題かもしれないと思う。
それが動き出すのは、ようやく貧困者が多数になったときかもしれない。

しかしもちろん、諦めていては何も変わらない。
このように、実地で活動し、発信している人たちがいることは、希望である。




人口逆ピラミッド社会における、様々な問題を論じている本です。

分析は良心的で丁寧ですが、全部読むのは少し大変かもしれません。(流し読みをオススメします)
問題点の理解は程々にしたいので、流し読み程度でしたが、高齢者に偏った制度、政策がいかに現在の社会に広く浸透しているかがよく分かります。
背景として、有権者数が高齢者に偏っているという構造的問題があるので、解決は容易には見えませんが、まずはこの絶望的な現状を知っておく必要があるでしょう。
まずは問題を問題として正しく認識していなければ何も始まりませんが、現在の日本社会はそれもクリアしていません。
まずは、この辺りの認識を皆で共有するところからなのかもしれませんね。

世界貧困地域の、圧倒的な貧困の現実を淡々とレポートしている。

我々日本人の多くはおそらく、実際の世界の貧困について、漠然としたイメージしか持っていないと思うが、このようにリアルな現実を垣間見ることのできる本はなかなか貴重だと思う。

これを読んでも、どうすればいいのか、解決はあるのか、全く見えてはこないが、それは我々一人一人が学び、考えていくことなのだろう。
単純な処方箋で解決できる問題ではないということははっきり分かるし、しかし放っておける問題でもない、というところでスッキリしない。
とにかくまずは、こういう現実があると知ること、無視を決め込んでいても現実は無くならないこと、忘れずに考え続けること、我々ができるのは、とりあえずそれくらいだろうか。

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