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読んで印象に残った本などをレビューします。
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    ノート表示(LV2)
現代社会における人間疎外と、そこからの人間性回復について書いている本です。
タイトルから想像するよりはだいぶ硬く哲学的な印象ですが、現代社会を覆う人間疎外の問題について柔らかく分析しています。

社会が高度化、分業化して細分化されるに従い、人間は生産の歯車として社会に取り込まれ、豊かな人間性を失わずにいることが難しい。
人間性自体が生産要素のひとつとして変質していってしまう、という問題提起をしています。
そして、愛することのできる人間性の回復こそが(難しいが)一番重要と説いています。なんのための社会か、ということですね。

自分で思考する技術と、愛する「技術」というものを、かなり近いところに置いていると読めました。
簡易な言葉でわかりやすく、深い洞察に満ちた本です。



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