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読んで印象に残った本などをレビューします。
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この本が80年代のアメリカで書かれたことには衝撃を受けます。著者の洞察力による部分も大きいとは思うけれど、すでにアメリカにこういう現実があった、ということだろうから。

内容は、経済活動がグローバル化し、労働の水平分業が進んだ結果、先進国の個人は「シンボリックアナリスト」(と本書中で呼んでいる)のような、付加価値/創造性の高い仕事にシフトしていかなければならない、といったような話ですが、その必然性を説明する文脈には、経済から教育まで広く言及していて、説得力があります。

このような考えが実際に政策にも反映されてきた現実。
その後の、アメリカの強さの発揮と、日本の置いていかれぶりは、このあたりの視点を社会の中にどれだけ組み込むことができたか、というところも寄与しているのでは、と思えます。

過去20年間で、日本の名目GDPは変わらず、アメリカは約2倍に成長していますね。
アメリカは労働者への分配が極めて薄い社会なので、社会の不満は大きくなっていますが、経済成長自体には大いに成功していると思えます。(成長と分配は個別の問題として考えていいだろうと思います)


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