Link
サイズ:     
最近読んだものを中心に、個人的にオススメの本を紹介します。
(最近といってもだいぶ前ですが!本当の最近は本を読めていません)
sub  
    ノート表示(LV1)
まだ第1巻の(下)を読みかけの段階だけれど、そこまででのレビューを書きます。

ーーーーーー

さすが、これは素晴らしい古典ですね。
読みやすい、分かりやすい、考えさせられる、と三拍子揃っています。

現在、空気のように存在している民主主義が、どのような過程を経てここに至ったのか、また、それ以前とは何が変わったのか。
現代民主主義への大きな飛躍の舞台となったアメリカ社会の観察を通して、民主主義の本質というものについて考えさせてくれます。

また、著者の力量にも大いに感銘を受けました。
洞察力と視野の広さ/深さは、高度になったはずの現代に生きる我々の思考レベルをはるかに凌駕しているのでは、と思います。

この本でアメリカ民主主義に興味を持ち、ネットで米ニュース、政治討論番組、大統領選ディベートなどの動画を見るようになったほか、アメリカ社会や政治の本なども読むようになりました。
現代社会へ至る実験場としてのアメリカ社会の事情は、知るほど興味深く、興味は尽きません。

とにかく、日本だけ見ていても、物事の因果関係が見えないんですよね。
現在、身の周りにある殆どの制度、技術、コンセプトなどが海外からの輸入品であり、それらを生み出した『原因』がこの国にはないので、当然なのですが、
因果関係が見えていなければ、当然ながら『これからどうしたらいいのか』もわからない、ということになってしまいます。
人類の辿って来た道のりが歴史に刻まれていない日本のような国では特に、個々人がこういった本の助けを借りて人類の来た道をなぞる、といった作業が必要になるのだろうと思います。
(本文なし)

  不適切報告

  sub_notes(LV2)   全て開く   全て閉じる
奴隷制廃止をめぐる論争がアメリカを分裂させること、ロシアがライバルの超大国となること、党派根性が凶暴になること、賢人の判断が軽んじられること、などの予測をしているとありますが、アメリカのシステムを「観察」して、それだけのことが予見できるというのは相当な知性でしょう。
それも、当て推量というより実際の観察による「論理的帰結」としてそれらの予測を導いていることは、まさに驚愕というより他ないですね。
現代社会に生きる一体どれほどの人間が、これほど広く深い思考ができるのでしょうか。
専門分化の罠(総合的知性の弱体化)についても考えさせられます。

none

  コメント

  コメントを書く
ads