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読んで印象に残った本などをレビューします。
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この本は、80年代の世界の大転換に日本がついていけていないということを問題意識に据えていますが、これは「The work of nations」の内容と見事に符合しています。

著者の提唱する、金融と情報産業へのシフトには完全には同意しないのですが、現状の分析と、そこへの経緯の説明はさすが、明快で説得力があると感じます。
しかし、情報革命+人工知能によるソフトウェア及びクリエイティブワークの指数関数的な重要性増大とその意味に、まだ多くの日本人は気づいていないのではと思います。
この変化を牽引するIT技術の動きを見ていると、アメリカとの開きには愕然とします。遠すぎて背中すら見えない感じではないでしょうか。

現在のアメリカとの開きは、とてつもなく大きいけれど、IT技術者以外の人達は、アメリカ人と同じ製品やサービスを日常的に使っていることで、「そこそこ近いレベルにある」と錯覚しているのではないかと思います。
日本のITはアメリカに「ちょっと遅れている」というようなレベルでなく、「全く歯が立たない」というのが現状で、それに危機意識がないのは、(ソフトウェア中心の時代にあって)ちょっとまずいのではという気がします。

やはり構造改革は避けて通れない、ということを再認識させてくれる本だと思います。


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