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読んで印象に残った本などをレビューします。
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ハイエクは、中央計画経済とファシズムとは同じ状態へと向かうとして、論を展開しています。
社会にとって自由こそが最大の価値であり、経済効率などその他の目的によって自由を減ずるような行為は、最終的に破壊的な結果へと導くと警告しています。
冷戦時代の西側諸国が、何に対して戦っていたのか、この本を読むとよくわかると思います。

日本社会は、明確に社会主義を標榜していないものの、戦後からの経済発展は、主に政府官僚主導の中央集権型のものでした。
その流れは現在でも続き、大企業をはじめとした産業ピラミッドが非常に強固で、そこへの便宜を図る恣意的な政策、経済運営が続いています。
その結果として、IT革命後のイノベーションには見るべきものもなく、世界の大変化に対して大きく遅れをとる状態となっています。

この本では、このような状況を厳しく戒めていると思います。
(将来からの借金を重ねてでも)このような体制を無理にでも継続してこうとする状況こそ、自由を手放していく過程に他ならない、ということが読み取れます。
現に、社会全体として、ジワジワと自由な思考、行動の範囲は狭められてきているのではないでしょうか。

今こそ読まれるべき本だと思います。

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