本レビュー(tree)
サイズ:     
読んで印象に残った本などをレビューします。

Loading ...

    ノートlv2まで
  経済・社会   folder       ノート本文     ノート本文を隠す
おすすめ本(経済・社会)       LV1
0   sub - total :  0  (no unit)
- 「the work of nations」:流し読みでも大いに得るところがあった本です。ああ、すいぶん前から世界はこちらへ向けて進んでいたんだな〜、という感じがします。

- 「希望を捨てる勇気」:少し前の本ですが、日本における雇用規制緩和の重要性などを分かりやすく説明してくれています。
(本文なし)
経済       LV1 評価なし
6   sub - total :  0  (no unit)
(サブノート)
- Link > amazon:ザ・ワーク・オブ・ネーションズ―21世紀資本主義のイメージ
- Link > amazon:経済危機のルーツ ―モノづくりはグーグルとウォール街に負けたのか
- Link > amazon:変わった世界 変わらない日本 (講談社現代新書)
- Link > amazon:戦後世界経済史―自由と平等の視点から (中公新書)
- Link > amazon:金融緩和の罠 (集英社新書)
- Link > amazon:スウェーデン・パラドックス
(本文なし)
Link     amazon:ザ・ワーク・オブ・ネーションズ―21世紀資本主義のイメージ ★★★★★
この本が80年代のアメリカで書かれたことには衝撃を受けます。著者の洞察力による部分も大きいとは思うけれど、すでにアメリカにこういう現実があった、ということだろうから。

内容は、経済活動がグローバル化し、労働の水平分業が進んだ結果、先進国の個人は「シンボリックアナリスト」(と本書中で呼んでいる)のような、付加価値/創造性の高い仕事にシフトしていかなければならない、といったような話ですが、その必然性を説明する文脈には、経済から教育まで広く言及していて、説得力があります。

このような考えが実際に政策にも反映されてきた現実。
その後の、アメリカの強さの発揮と、日本の置いていかれぶりは、このあたりの視点を社会の中にどれだけ組み込むことができたか、というところも寄与しているのでは、と思えます。

過去20年間で、日本の名目GDPは変わらず、アメリカは約2倍に成長していますね。
アメリカは労働者への分配が極めて薄い社会なので、社会の不満は大きくなっていますが、経済成長自体には大いに成功していると思えます。(成長と分配は個別の問題として考えていいだろうと思います)

Link     amazon:経済危機のルーツ ―モノづくりはグーグルとウォール街に負けたのか ★★★★
この本は、80年代の世界の大転換に日本がついていけていないということを問題意識に据えていますが、これは「The work of nations」の内容と見事に符合しています。

著者の提唱する、金融と情報産業へのシフトには完全には同意しないのですが、現状の分析と、そこへの経緯の説明はさすが、明快で説得力があると感じます。
しかし、情報革命+人工知能によるソフトウェア及びクリエイティブワークの指数関数的な重要性増大とその意味に、まだ多くの日本人は気づいていないのではと思います。
この変化を牽引するIT技術の動きを見ていると、アメリカとの開きには愕然とします。遠すぎて背中すら見えない感じではないでしょうか。

現在のアメリカとの開きは、とてつもなく大きいけれど、IT技術者以外の人達は、アメリカ人と同じ製品やサービスを日常的に使っていることで、「そこそこ近いレベルにある」と錯覚しているのではないかと思います。
日本のITはアメリカに「ちょっと遅れている」というようなレベルでなく、「全く歯が立たない」というのが現状で、それに危機意識がないのは、(ソフトウェア中心の時代にあって)ちょっとまずいのではという気がします。

やはり構造改革は避けて通れない、ということを再認識させてくれる本だと思います。

Link     amazon:変わった世界 変わらない日本 (講談社現代新書) ★★★★
産業構造の変化の観点から、現在の日本社会の問題点を整理しています。

世界は90年代からIT革命により分散型意思決定、水平ネットワークの時代に入っているのに対し、
日本は高度成長期の製造業にこだわり、円安や補助金などで保護してきた結果、産業構造の変化が遅れ、中央集権型意思決定、垂直統合型の社会構造のまま、
IT時代に適した産業が生まれてこないため、低成長が続いている、といった内容です。
野口悠紀雄先生の本は分量が多くて読むのが大変なものが多いのですが、この本はコンパクトに先生の持論を読めるのでオススメします。

社会の構造から変わらないと、次の時代(あらゆるものがデータ化され、共有され、人工知能が牽引する時代)にはついていけないはずで、まさにその通りだと思うのですが、まずはアベノミクスに代表される利益誘導型の政治が変わらなくては、その道筋は見えてきません。

人々の意識がどのようにして変わっていくのか、そこにかかっているのでしょう。
その起爆剤は何になるのでしょうか。技術でしょうか、人の行動でしょうか。

Link     amazon:戦後世界経済史―自由と平等の視点から (中公新書) ★★★★
現代世界の歴史がよく分かっていないと感じていたので、経済を軸に戦後の歴史を概観するこの本を読んでみました。

少し雑然としている感じですが、現在進行形の歴史とは、そんなものかもしれません。
現代社会を読み解く基礎知識として、ざっと全体の流れを掴むのに良い本だと思います。
Link     amazon:金融緩和の罠 (集英社新書) ★★★★
アベノミクスでは、インフレの期待で経済が上向くという考えを前提としています。
期待を操作することで、確かに株価は上がりました。
しかし短期的な期待に影響されやすい株価は操作できても、実体経済はどうでしょうか。
現在のような需要不足の環境にあって、金融的な手法で、本当に実体経済は上向くのでしょうか?

そのようなカラクリが、経済専攻でもない一般市民にはよくわかりません。
「金融緩和」と言われただけでなにか魔法のような、自分にはよくわからない話と感じ、自分での判断を諦め、思考停止してしまうのではないでしょうか。
「アベノミクス」は、まさにそのような効果を狙ったトリックだと考えています。
(禁じ手の、将来借金からのバラマキで、見た目の経済は水増しされています)

この本では、一般人にはわかりにくい金融緩和の功罪を、現在の社会環境の特殊性などを中心に、シンプルな思考の積み重ねで読み解いています。
教科書的な経済理論が成立した頃の社会は、ピラミッド型人口の社会であり、成長途上で需要が供給を上回っていて、ボトルネックとなっている資金供給を潤沢にすれば生産が拡大し、問題が解決する時代だったのだろうと思います。

しかし前提となる条件は現在では大きく異なっています。
ごく当たり前の推論でも、そのような話は成り立たなそうだな、と感じられるのではないでしょうか。
そのようなところから、現在の金融政策を読み解くヒントを得られる本だと思います。
Link     amazon:スウェーデン・パラドックス ★★★★
(だいぶ前に読んだ上に、流し読みだったので少しいい加減なレビューになります)

この本の内容は結構印象に残っていて、今でも社会のあり方を考える際の材料になっている気がします。
現在の社会からどういうところを目指したらいいのか、結構なヒントがあると思います。

スェーデンなど北欧の小国は、高福祉で高成長というイメージがあります。(実際にそうですが)
しかし「高福祉」という言葉から我々がイメージするような、単なるバラマキではなく、同時に競争の徹底があるからこそ成功しているというのが、この本を読むとよく分かります。

企業の保護措置などは取らず、競争力が落ちた産業、企業は淘汰するに任せる。
そのかわり、企業、産業間での人の移動がスムーズになるように、職業教育などの様々な仕組みを用意して、企業という「ハコ」でなく、個人を守ることに注力していることがわかります。
言い換えれば、日本においては円安誘導やバラマキで実施している「企業への福祉」を、「個人への福祉」に置き換えれば、自然と高福祉ということになるのかもしれません。
そしてそうすることで、恣意的な利益誘導からルールの徹底した市場となり、不公正な格差や労働慣行の解消、時代に適した産業構造へのスムーズな移行など、資本主義として重要な機能を回復強化できるのではないかと思います。
福祉理念のあり方、対象の捉え方次第で、(同じ財政規模あるいはそれ以下でも)高競争で高福祉な社会というのは実現可能なのかもしれない、と思わせてくれる本でした。

全部読むのは大変ですが、流し読みでも一読の価値はあるのでは、と思います。
社会     amazon:スウェーデン・パラドックス   LV1 評価なし
9   sub - total :  0  (no unit)
(サブノート)
- Link > amazon:近代民主主義とその展望 (岩波新書 黄版1)
- Link > amazon:「強すぎる自民党」の病理 老人支配と日本型ポピュリズム (PHP新書 1058)
- Link > amazon:希望を捨てる勇気―停滞と成長の経済学
- Link > 日本教の社会学 | 小室 直樹, 山本 七平 |本 | 通販 | Amazon
- Link > amazon:サッチャー時代のイギリス―その政治、経済、教育 (岩波新書)
- Link > amazon:隷属への道 ハイエク全集 I-別巻 【新装版】
    隷属への道(wikipediaより) > wikipedia:隷属への道
- Link > amazon:ブレア時代のイギリス (岩波新書 新赤版 (979))
- Link > 「空気」の研究 (文春文庫 (306‐3)) | 山本 七平 |本 | 通販 | Amazon
- Link > amazon:憲法がヤバい (ディスカヴァー携書)
(本文なし)
Link     amazon:近代民主主義とその展望 (岩波新書 黄版1) ★★★★
今日に至る民主主義発展の歩みが、簡潔に、かつ考えさせる語り口で書かれていて、とても読みやすく面白い。

戦後、民主主義は当然のこととして受け止められる世界になってきたと思いますが、一方で、経済のグローバル化とグローバルインバランス、成熟経済化、有権者の高齢化と世代ギャップの拡大、IT化の進展、などに伴って、一国単位での民主主義が必ずしも有効に機能しないケースも増え、世界的に既存政治への不信感が広がっている状況ではないかと思います。

このような状況にどう対処していったらいいのだろうか、簡単な答えは見つかりそうにないけれども、まずは今日当たり前と受け止めている「民主主義」はどのような経緯を経て現在の姿となったのか、そのあたりを知りたいと思い、この本を手に取ってみました。

民主主義について色々と考えさせてくれる本でもあり、読んでみて良かったと思います。


Link     amazon:「強すぎる自民党」の病理 老人支配と日本型ポピュリズム (PHP新書 1058) ★★★★
戦後からの政治の流れを中心に、日本社会の問題を整理している本です。

現在、「支持政党なし」が半分近くで、自民党一強と言いながらも消極的な支持であり、国民の多くが現在の政治に一種の諦めを感じているのではないかと思います。
世代間の大きな環境の差と不公平、そしてそれを解消する手段を持たない若者世代。
時代にあった舵取り不在のための産業競争力の低下と、それによる長時間労働の慢性化、貧困、格差の拡大。
政治が数の論理でしか動けないとすれば、数において優る高齢者のための社会になってしまうのは避けられません。

現在の日本は「大きな政府」対「小さな政府」といった、ごく当たり前の政策論争すら存在しません。
自民党も民進党も、大きな政府指向であり、方向は違えどバラマキを指向している点では同罪といえます。
なぜこのような社会になってしまったのか。我々に解決への道は与えられているのか。
このような現状に至るまでの流れを書いたのがこの本です。

解決方法は自分たちで考えるしかありませんが、まずは問題の所在と、戦う相手を明確にする意味でも、過去を整理しておくことは重要ではないかと思います。
Link     amazon:希望を捨てる勇気―停滞と成長の経済学 ★★★★
だいぶ前に読んだ本なので、思い出しレビューになります。

かなりコンパクトに、日本社会の置かれた状況、問題点と、解決に必要なものとが書かれていたと思います。
特に、雇用の流動性について、この本を読んで重要性を再確認できた気がします。
解雇規制こそが日本社会を固定化し、新陳代謝を阻害しているのだという視点を与えてくれた本でもあり、その後の考え方に影響を受けたことは間違いありません。

とにかくコンパクトな文章で、本質的な問題へアプローチしているので、誰にでもわかりやすく、日本社会を考える上での良いフレームワークを与えてくれる本だと思います。
Link     日本教の社会学 | 小室 直樹, 山本 七平 |本 | 通販 | Amazon ★★★★
対談形式の本です。

一般的には、無色透明な無宗教社会と考えられている日本社会ですが、実は思考様式、行動様式に「宗教的」な制約が色濃いのだ、というのが両氏の主張です。

確かに、キリスト教の理解に立って日本社会を眺めると、「宗教的」と言っていい次元での風土/文化的規定が行き渡っていると感じられます。
それは、明文化された「宗教」との対比という形で初めて浮かび上がって来るものですが、深いところで我々の生活/行動を決定している「何か」が存在しています。
それをこの本では「日本教」と名付け、一神教社会との対比を通して、様々な角度から論じています。

現在日本の直面する様々な課題、なかなか解決の道筋が見えない問題なども、元を辿れば日本人特有の物の考え方、価値観などに由来しているのだ、ということが、二人の対談を通して、なんとなく見えてくる本になっています。

無くならない新卒一括採用、年功序列型社会、進まない働き方改革、世界最低レベルの女性の社会進出、などなど、なかなか物事が変化しない日本社会ですが、根本にある価値観レベルから見直さないと、なかなか解決の道筋も見えてこないのではないだろうか、と思われますね。
Link     amazon:サッチャー時代のイギリス―その政治、経済、教育 (岩波新書) ★★★★
だいぶ前に読んだのでかなり忘れてしまいましたが、サッチャーによりイギリスはどうなったのか、イギリスの政治文化と共に読めて面白かったと記憶しています。
著者自体はだいぶ左寄りな感じで、サッチャーには批判的なトーンだけれど、そういうバイアスがかかっているからこそ、「生きた」論点が見えてきて面白いと思います。
Link     amazon:隷属への道 ハイエク全集 I-別巻 【新装版】 ★★★★★
最近になってようやく読んだのですが、もっと早く読んでおくべき本だったと思います。

よく言われる「小さな政府」は、一見すると福祉や社会保障が手薄になり、弱者に厳しい社会という負の面が目立ち、そのメリットが直感的には分かりにくいものです。
「新自由主義」もその流れの先にあるものですが、その意味するところ、根拠となる考え方、守ろうとしているものなどを、よく知らずにいました。

小泉改革で行われた「新自由主義」は、その意味では中途半端であり、企業側の都合に立った「小さな政府」だったため、負の側面ばかり(派遣の増加など)の結果となってしまい、「小さな政府」へのアレルギーを拡大させただけ、という意味で、罪の大きいものだったと思います。
(その後は、際限なきバラマキ政治の復活で、泥沼に入り込んでいます)

この本は、サッチャー、レーガンの改革をはじめとした「小さな政府」「新自由主義」の元となる思想であり、平易な言葉で、大きな政府の問題点をわかりやすく指摘しています。大きな政府的な政策を支持するとしても、少なくともこの考え方は踏まえておくべきではないか、と感じさせる、説得力のある文章です。

現代社会に生きる人すべての必読書と言ってもいいのではないかと思います。
Link     amazon:ブレア時代のイギリス (岩波新書 新赤版 (979)) ★★★★
「サッチャー時代のイギリス」に続いて読みました。
これもだいぶ前に読んだのでかなり忘れてしまったのですが、反対側(労働党側)の政権としてのブレア政権が、どのような立ち位置で政権を運営していったのか、これもイギリスの政治文化と共に読めて面白かったと記憶しています。
Link     「空気」の研究 (文春文庫 (306‐3)) | 山本 七平 |本 | 通販 | Amazon ★★★
日本を無謀な大戦へと導いた主犯でもあり、
現在も日本社会を重苦しく覆う「空気」なるものの正体に鋭く迫った本です。

一言に要約するなら、日本では欧米社会での「神と個人の一対一関係(絶対性)」に当たるものが無い為、常に流動的な「空気」に支配されてしまうのだ、
といったことになると思いますが、同時に社会における「対象の相対化」が不十分な社会では、対象となる問題自体が絶対化されてしまい、解決できないというジレンマも抱えてしまうことが述べられています。
これはまさに現在の日本の状況を言い当てていると思います。

全体として少し言い回しが難しく、決して読みやすい本では無いため星3としましたが、読み終えれば何かしらの気づきを得られる本ではないかと思います。

Link     amazon:憲法がヤバい (ディスカヴァー携書) ★★★
確かにやばいんですよね、改正案。
自民党改正案をみて「何かおかしい」と思ったものの、憲法の知識はゼロだったので、本を買ってざっと読んでみました。
やっぱりおかしいと、よくわかりました(笑)

読書として質の高いもの、というわけではありませんが、現在の問題を知る上では良かったかな、と思える読書でした。
福祉、貧困など     amazon:憲法がヤバい (ディスカヴァー携書)   LV1 評価なし
4   sub - total :  0  (no unit)
(サブノート)
- Link > amazon:持続可能な福祉社会―「もうひとつの日本」の構想 (ちくま新書)
- Link > amazon:反貧困―「すべり台社会」からの脱出 (岩波新書)
- Link > amazon:シルバー民主主義 - 高齢者優遇をどう克服するか (中公新書)
- Link > amazon:絶対貧困―世界リアル貧困学講義 (新潮文庫)
(本文なし)
Link     amazon:持続可能な福祉社会―「もうひとつの日本」の構想 (ちくま新書) ★★★★
経済や社会の変化に合わせて、福祉など仕組みも見直されなければならないのは当然ですね。

特に、戦後日本のような、高度成長と停滞、急激な人口増加と減少、といった、短い期間で社会環境に大きな変化がある場合、変化への対応がなされなければ大きな問題となるのは当然だと思います。

経済成長を前提とした社会設計から、成長のない「定常経済」と、それにマッチした社会への移行。
この本では、その必然性を説いています。
現在の日本は、これに取り組もうともしていませんね。
将来から借金しながら、このシフトを無理やり先延ばしにして、問題を悪化させてすらいると思います。
成長時代を生きた老人が多数者の社会では、シフトはなかなか難しいかもしれません。
しかし、先延ばしにも限界があります。

これまでの社会変化の大きな流れを踏まえて、「これから」をどう考えていったらいいのか、考えるきっかけを与えてくれる本だと思います。
Link     amazon:反貧困―「すべり台社会」からの脱出 (岩波新書)
実際の貧困においては、貯金はもちろんだが、職業スキルや、頼れる友人家族など、いろいろなもの(本では「溜め」と呼んでいる)の欠如から、精神的な自由、行動の自由が奪われてしまい、貧困からの脱出が困難になる、という認識が重要である、としている。

いわゆる「自己責任論」の問題は、それぞれ個別の条件のみを取り上げて自分と比較してしまうことであり(自分はちゃんと◯◯をやっているのだから、やらない人間が悪い、など)、その背景となる様々な条件が違っていることは、その状態に置かれた人間以外にはなかなか想像できないものであると言っている。
その通りだろう。

そのような自己責任論からの脱却がまず第一に必要で、その上で日本の社会保障システムの構造的な問題(セーフティーネットをまとめてすり抜けてしまう「すべり台社会」など)に向き合うことが必要だろう。

しかし、解決は日本社会には相当難しい問題かもしれないとも思う。
なぜなら、この国の根本的動作原理は未だに村社会(互助的共同体)の原理であり、欧米型の「人間の権利」や「人間そのものの価値」に前提を置いた、自由平等な「個人」の集合としての社会になっていないと思うからだ。

貧困問題単体ではなく、日本社会全体の理念や設計そのものから見直さねば解決できない問題かもしれないと思う。
それが動き出すのは、ようやく貧困者が多数になったときかもしれない。

しかしもちろん、諦めていては何も変わらない。
このように、実地で活動し、発信している人たちがいることは、希望である。



Link     amazon:シルバー民主主義 - 高齢者優遇をどう克服するか (中公新書) ★★★★
人口逆ピラミッド社会における、様々な問題を論じている本です。

分析は良心的で丁寧ですが、全部読むのは少し大変かもしれません。(流し読みをオススメします)
問題点の理解は程々にしたいので、流し読み程度でしたが、高齢者に偏った制度、政策がいかに現在の社会に広く浸透しているかがよく分かります。
背景として、有権者数が高齢者に偏っているという構造的問題があるので、解決は容易には見えませんが、まずはこの絶望的な現状を知っておく必要があるでしょう。
まずは問題を問題として正しく認識していなければ何も始まりませんが、現在の日本社会はそれもクリアしていません。
まずは、この辺りの認識を皆で共有するところからなのかもしれませんね。
Link     amazon:絶対貧困―世界リアル貧困学講義 (新潮文庫) ★★★★
世界貧困地域の、圧倒的な貧困の現実を淡々とレポートしている。

我々日本人の多くはおそらく、実際の世界の貧困について、漠然としたイメージしか持っていないと思うが、このようにリアルな現実を垣間見ることのできる本はなかなか貴重だと思う。

これを読んでも、どうすればいいのか、解決はあるのか、全く見えてはこないが、それは我々一人一人が学び、考えていくことなのだろう。
単純な処方箋で解決できる問題ではないということははっきり分かるし、しかし放っておける問題でもない、というところでスッキリしない。
とにかくまずは、こういう現実があると知ること、無視を決め込んでいても現実は無くならないこと、忘れずに考え続けること、我々ができるのは、とりあえずそれくらいだろうか。
none     amazon:絶対貧困―世界リアル貧困学講義 (新潮文庫)   LV1
0   sub - total :  0  (no unit)
none (本文なし)
none     amazon:絶対貧困―世界リアル貧困学講義 (新潮文庫) 0
none
  歴史・古典・宗教   folder       ノート本文     ノート本文を隠す
おすすめ本(歴史・古典)       LV1
0   sub - total :  0  (no unit)
- 「聖書」:本の中の本ですね。西洋文明はすべてここから起こったと言ってもよく、世界の歴史、思想、科学などはこの本から多大な影響を受けているので、あらゆる知識のベースとして必読ではないかと思います。

- 「アメリカのデモクラシー」:著者の思考が直感的かつ丁寧で、読んでいてとても気持ちのいい古典です。民主主義をどういう視線で見ればいいのか、思考の道具を与えてくれる本だと思います。

- 「日本人の知らないユダヤ人」:我々日本人が想像するのとは随分違った西洋型「信仰」のスタイルを垣間見ることができます。宗教理解への興味を与えてくれる本です。
(本文なし)
歴史       LV1 評価なし
2   sub - total :  0  (no unit)
(サブノート)
- Link > amazon:世界史 上 (中公文庫 マ 10-3)
- Link > amazon:戦後史をよみなおす――駿台予備学校「戦後日本史」講義録
(本文なし)
Link     amazon:世界史 上 (中公文庫 マ 10-3) ★★★★
世界史の大きな流れが見える。個々の出来事より、大きな流れをどう読み取るかに注力した世界史。
「なぜ」「どうして」そうなったか、を大事にしています。
細かい史実なら、いくらでも情報はあるので、大局的な流れがざっくり掴める本はありがたいですね。
教科書的な歴史だと、個別の事実の羅列になってしまい、関連や全体像を見失いがちなので、細部よりも全体を読めるこういう本は貴重ではないでしょうか。
個別の歴史については、また別の本を当たる必要があると思います。
Link     amazon:戦後史をよみなおす――駿台予備学校「戦後日本史」講義録 ★★★★
結構左寄りの記述で、ある程度補正しながら読む必要はあるかもしれませんが、戦後日本の歩みをざっと再確認したかった私には、とても面白く読めました。

特に、日本の民主化の過程で、アメリカ内での勢力間の力関係で大きく方針が変わり、現在の様々な状況に影響を残していること、護送船団や自民党政治、安倍政権につながる改憲派、などへのつながりも、読み取れたように思えます。
この辺りは、教科書などでもあまり突っ込んでいないので、自分である程度勉強しないといけないなと改めて感じました。

実は日本史があまり好きではなく、敬遠しがちなんですが、この本はどうにか読めた、という感じです。
私が日本史を敬遠しがちな理由は、現在の近代化した生活を、直接的に生み出してきた歴史ではないと思うからです。
日本史からは、日本が近代文明を如何に咀嚼し取入れてきたか、という流れは読み取れても、どのようにここ(現代社会)にたどり着いたのかについて、殆ど説明してくれないと思っているので、世界史の理解と比べて、どうしても優先順位が下になってしまっています。
一方で、現在の日本が、西洋文明と噛み合っていない部分、日本社会の特殊性などを理解する上では、どうしても日本史の理解が必要になってくると思います。
結局、なんかネガティブな感じになってしまい、敬遠しがちとなってしまうのですが、この本はその辺りを無理なく(ある程度)埋めてくれたと思います。

古典     amazon:戦後史をよみなおす――駿台予備学校「戦後日本史」講義録   LV1 評価なし
6   sub - total :  0  (no unit)
(サブノート)
- Link > amazon:コモン・センス 他三篇 (岩波文庫 白 106-1)
    - 内容の整理(サブノート)
    - wiki > wikipedia:コモン・センス
- Link > amazon:アメリカのデモクラシー (第1巻上) (岩波文庫)
    - wiki > wikipedia:アメリカの民主政治
    - wiki > wikipedia:アレクシ・ド・トクヴィル
- Link > amazon:マルクス・エンゲルス 共産党宣言 (岩波文庫)
- Link > amazon:国富論 (1) (中公文庫)
- Link > amazon:学問のすすめ 現代語訳 (ちくま新書)
(本文なし)
Link     amazon:コモン・センス 他三篇 (岩波文庫 白 106-1) ★★★★
実に簡易で平明な語り口で、まさに「誰にでも理解できる」言葉で書かれた主張、と言った感じの古典。

ペインの経歴からくるものであろうが、この分かり易さこそが広く民衆の心に訴え、大きな力となった理由だろう、ということは想像できる。
思想としての深さや厚みこそないが、実際的な行動を喚起したという意味で、とても興味深い本だと思う。
また当時のイギリスとの関係、アメリカの置かれた立場などが伝わってくる内容で、面白く読めた。

歴史本の記述を通して間接的に知る事と、(このような薄い本でも)直接的に当時の人々の考えを本で読む事では、理解の仕方が全く違うので、薄い古典というのは読んで損なし、といった感じがする。
Link     amazon:アメリカのデモクラシー (第1巻上) (岩波文庫) ★★★★★
まだ第1巻の(下)を読みかけの段階だけれど、そこまででのレビューを書きます。

ーーーーーー

さすが、これは素晴らしい古典ですね。
読みやすい、分かりやすい、考えさせられる。

現在、空気のように存在しているかのような民主主義が、どのような過程を経てここに至ったのか、また、それ以前とは何が変わったのか。
現代民主主義への大きな飛躍の舞台となったアメリカ社会の観察を通して、民主主義の本質というものについて考えさせてくれます。

また、著者の力量にも大いに感銘を受けました。
洞察力とその視野の広さ/深さは、高度になったはずの現代社会に生きる我々の思考レベルをはるかに凌駕しているのでは、と思います。

この本でアメリカ民主主義に興味を持つようになり、ネットでアメリカのニュース、政治討論番組、大統領選のディベートなどの動画を見るようになったほか、派生してアメリカ社会や政治の本、アメリカ独立まわりの古典を読んだりするようになりました。

現代社会への実験場としてのアメリカ社会の事情は、知れば知るほど興味深く、まだまだ興味は尽きません。
Link     amazon:マルクス・エンゲルス 共産党宣言 (岩波文庫) ★★★
一度は読んでおかないと、と思って読んでみたが、その価値はあったと思う。
本の内容としては、議論が雑だと思うので星3つとしましたが、この本を読む価値については星5つです。
この薄い本を読む事で、歴史の一部を直に見てみるという体験ができるのだから、まず読んで損はないでしょう。

まず第一に、この本の内容が受け入れられる時代があったということに驚きます。今から見ると相当に過激な内容ですね。
人類始まって以来の貨幣経済を否定しようとしているけれど、その対処法が驚くほど大雑把でアナーキー。
人間の思考、良心、判断力を信用しすぎの感じがします。

着目した問題(労働者の搾取)自体は、その時代においては大きな問題だったのでしょう。今でも、資本主義にはその問題は付きまとっていますね。労働者は、個人としては解体され、社会の歯車となっていってしまう、と。

その問題提起自体は確かに重要と思うのだけれど、その原因を資本家(私有財産)の存在に求めるところに無理がある。資本家(私有財産)は自由経済を効果的に回すための一装置にすぎず、それを解体したから問題が解決するというものではなかろう、と思うのです。
そして解体後の統治は労働者自身が行う、というのだけれど、神でない人間が全てを見通せない以上、仕組みとして破綻していると思わざるを得ない。
まあこのあたりは、資本主義が現在まで変化と改善を重ねてきた結果、問題点が我々に耐えられるレベルまで小さくなったからこそ、そう言えるのかもしれませんが。

アダムスミスの「神の見えざる手」は、人間には把握しきれない、市場の細部を、貨幣(市場経済)というものが自動調整すると言っているわけだけれど、このメカニズムを破壊して、これに勝る判断を、誰か特定の人間なり団体なりができる、と考えるのは、明らかに間違いであろう。そんなに賢くて完璧で全てを知る人間がいるわけがない。あるいは居たと仮定しても、そこに恣意が入り込むことは避けられない。

公平な市場による調整と、恣意的な決定と、どちらが民主的で効果的か、考えるまでもないと思うのだが、資本主義の「問題」の方があまりに目立っていた時代なのであろう。
また、市場や経済、技術が今ほど複雑でなく、発展や成長の方向というものを、上に立つ意思決定者が一意に定めることができる、と考えることができるような時代でもあったのだろう。

いずれにしても、人間の考えるユートピアというものは危ない。自らの思考力を信用しすぎてはいけない。現在あるものは、やはり何らかの理由があってそうなっていることが多い。もちろん問題がある場合には正していく必要があるが、現在の大前提を一気に否定し、何か別のもので置き換えればうまくいくだろうというのは、やはり想像力の欠如ではと思える。

そのような意味で、私はベーシックインカムみたいな考え方にもどちらかといえば否定的です。
一見、わかりやすくて面白いものは、現実を地道に改善していく大変さと、伴って発生する問題点を忘れさせ、実際以上に惹きつけられるので、冷静にそのメリットと実現可能性を見なくてはいけないと思う。
大きな変革もいいけれどその前に、もっと適切に再分配するとか、現実的な対処でできる事が残されているならば、まずそれをしっかり検討すべきではないか、という事を忘れてはいけないと思います。

ただし、時代が変わっていくとき、新たな仕組みが必要になる事はあると思うので、新たな可能性の検討に対してオープンな気持ちでいたいとは思っています。

Link     amazon:自由論 (光文社古典新訳文庫) ★★★★★
(まだ読みかけですが素晴らしい本なので紹介します)

この本は、自由主義社会の考え方の原点を示してくれています。
なぜ、少数者が大事にされなくてはならないのか?すべての議論を尽さない限り、本当の真理とは呼べないから、反対論の自由こそが重要だ、と説明しています。言論の自由をはじめとした、現代社会の基礎をなしてきた考え方の由来を読み取ることができます。

日本では「自由」というものを「不自由」の反対程度に、なんとなく受け止めている人が多いのではと思いますが、自由主義社会を産み出してきた欧米社会では徹底して議論され、掘り下げられてきた結果としての積極的「自由」である、ということが読み取れる気がします。
この本を読むと、「自由」という言葉の意味が違って見えてくるかもしれません。
また、今の日本に欠けているものも、見えてきそうな気がしています。
Link     amazon:国富論 (1) (中公文庫) ★★★★
未だ途中で止まっているのだけど、とりあえずのレビューを書きます。

平易な言葉で分かりやすく著者の考えが述べられていて、面白い。
決して難しくはない。長いけど。

この時代にこれだけの思考ができたことに驚くし、昔と今の社会の変わったところ、変わらないところなども見えてきて面白い。
そしてとにかく、世界を俯瞰する思考の広さ、深さは圧巻。
さすがは経済学の祖、と思える本です。

それにしても、現在のように分業化、専門化、細分化、された社会で、これだけ全体を俯瞰して思考をまとめることのできる人間がいるだろうか、と考えさせられます。
ダーウィンの「種の起源」、トクヴィルの「アメリカのデモクラシー」などの本でも同じように感じます。

アダムスミス自身が、工業化が進むと社会、仕事が分解されて人間が愚かになると警告しているそうですが、まさにその通りになっているのではないか、と思わされます。
Link     amazon:学問のすすめ 現代語訳 (ちくま新書) 評価なし
だいぶ前に読んだので正確なレビューはできませんが、簡単な思い出しレビューを書きます。

とにかく読みやすく、あっという間に読める本でした。
ただ飯を食うために働くだけならアリでもやっている。人間は学び、考え、努力し、成長していかなければいけない、といった内容だったと思います。

しかし日々の糧を得るのにやっとであったであろうこの時代に学問の重要性を説き、それがベストセラーになったこと、またここで説かれている「学問」は、受験勉強のような実利目的、道具としての学問を超えて、ひろく教養を持ち、自ら深く考える、社会の構成員としての知性、道徳を求めていること、など、現代に生きる我々にもなかなか耳の痛い話だったという気がします。

日本には読んで損はない、と思えるような古典は少ないのではと思っているのですが、この本はその一冊に入るのではないでしょうか。
宗教     amazon:学問のすすめ 現代語訳 (ちくま新書)   LV1 評価なし
12   sub - total :  0  (no unit)
(サブノート)
- Link > amazon:日本人の知らないユダヤ人
- Link > amazon:聖書の論理が世界を動かす (新潮選書)
- Link > Amazon.co.jp: 口語訳聖書 電子書籍: 日本聖書協会: 本
- Link > amazon:新約聖書 1 (文春新書 774)
- Link > amazon:キリスト者の自由・聖書への序言 (岩波文庫)
- Link > 宗教国家アメリカの「本能」を読め―日本企業と日本市場のどこがキリスト教に背いているのか (カッパ・ビジネス) | 並木 伸晃 |本 | 通販 | Amazon
- Link > 100人の聖書 | 篠原 元, 雑賀 信行 |本 | 通販 | Amazon
- Link > amazon:科学者は神を信じられるか―クォーク、カオスとキリスト教のはざまで (ブルーバックス)
- Link > amazon:科学者とキリスト教―ガリレイから現代まで (ブルーバックス)
- Link > amazon:宗教からよむ「アメリカ」 (講談社選書メチエ)
- Link > amazon:コーラン 上 (岩波文庫 青 813-1)
(本文なし)
Link     amazon:日本人の知らないユダヤ人 ★★★★
この本は、ユダヤ教に入信した日本人が、様々な体験を通して学んだその文化と様々な驚きについて教えてくれる本です。
宗教というものに対して日本人が抱きがちな固定観念(闇雲に信じる、論理的でない、など)を取り払ってくれる面白い本だと思います。

特に、ユダヤ人は子供の頃から聖書を題材に様々な議論をすることで、批判的思考力を養っているというのは、目からウロコという感じでした。
安息日は生産的な事は何もしてはならず、それが平日の活力になっているというのも面白いです。
家庭内で宗教と教育が分かち難く結びつき、それがユダヤ人の優秀さを生み出しているとしたら、宗教というものが(現世的な意味でも)いかにバカにならないか、と感じさせてくれます。

ところで「目からウロコ」は、使徒パウロが啓示を受けて改心した時に目からウロコのようなものが落ちた、という話(新約聖書)から来ていると、知ってました?
目からウロコではありませんか?(笑)
Link     amazon:聖書の論理が世界を動かす (新潮選書) ★★★★
かなり大きな視点で、キリスト教が西洋社会に及ぼしている影響を解説している本。

聖書の解釈に、いささか乱暴な部分や、独自の解釈もあるように思うが、社会との関わりを大きな視点で捉えているのはとても面白い。
もちろん聖書の理解があった上で読むのが良いが、そうでなくてもなかなか面白く読めるのではないだろうか。

自由・平等・博愛と民主主義の精神、科学的探究心、トップダウンの思考、大局観、広い空間意識、論理性、etc..西洋人や西洋社会に見られる様々な特徴が、聖書に由来すると主張する。
そんなことはないだろう、と思うかもしれないが、実際に聖書を読んで理解し、社会を眺めたときに、確かにこの本にあるように感じられてくるのだ。
不思議なことに、聖書を理解することで、自分の思考空間が大きく広がり、知的好奇心が増し、価値の軸が大きく変わった、と感じる。
この不思議なメカニズムを、この本では、なかなか巧みに分析してくれている。

いずれにしても、西洋文明・社会において、宗教は(多くの日本人が考えるように)社会の脇役ではなく、堂々たる主役であり、時代を進めてきたエンジンであり、長い歴史の中でそうあり続けてきた、という事実を軽く考えてはいけないと思うのである。
Link     Amazon.co.jp: 口語訳聖書 電子書籍: 日本聖書協会: 本 ★★★★★
これを読まずに何を読む、という古典中の古典ですね。

全て西洋の、思想、科学、社会制度、芸術、etc... はここから生まれたといっても過言でないと思います。

我々が現代社会に生きる上で、そのルーツを知ることはとても大切なこと。
しかし、日本はその前の社会とはあまり脈絡なく突然西洋化したので、その(現代社会の)発展の経緯や、その土台にある聖書の精神についてはけっこう他人事というか、関係ないと捉えてしまいがちと思います。

しかし、西洋に追いつけ追い越せの発展プロセスが一段落して、何処に向かって進めば良いのか、もう一度しっかり考え直さなければならない今、現代社会のルーツとなるもの(我々は何処から来たのか)をしっかり理解し、未来を考えていくことはとても重要だと思います。

その最初の一歩となるのが、聖書。
これを読まねば、世界のことがまるで分からない、それくらいの本だと思います。

「和魂洋才」もいいけれど、結局それでは魂の入っていない「西洋文明の抜け殻」を適当に借りてきて着ている、というレベルの、とても浅い理解に留まってしまい、応用のきかないものになってしまうと思うのです。日本人が本質論が苦手なのは、そもそもこの世界の本質から目を背け続けているから、かもしれません(?)

ちなみに、聖書を読むときは、最初から旧約聖書はちょっと重いので、まずは新約聖書から読むのが吉だと思います。興味が出たら旧約へ進むと面白く読めると思います。新約→旧約→新約の順で読むのが理想じゃないでしょうか。

私の場合は、新約→旧約→新約で2回目に新約を読んだときに、ようやく新約の本当の意味が理解できた(かな?)という感じです。
Link     amazon:新約聖書 1 (文春新書 774) ★★★★★
佐藤優の解説もなかなか面白いのだけど、それよりも、新書サイズで読みやすいので、新約を読むときはだいたいこれで読む、という感じになってます。

聖書を読むときは、最初から旧約聖書はちょっと重いので、まずは新約聖書から読むのが吉だと思います。興味が出たら旧約へ進むと面白く読めると思います。
Link     amazon:キリスト者の自由・聖書への序言 (岩波文庫) ★★★★
キリストを信じるということはどういうことなのか、ルターの明快な言葉を通して、読み取ることができます。
聖書の読み解き方を教えてくれる、という点で、新約聖書の副読本にしても良いくらいの本だと思います。

また、宗教改革→プロテスタントの拡がり→アメリカ独立→現代民主主義、へと繋がる歴史理解にも、必読の一冊ではないでしょうか。

もちろん、すでに聖書を読んでいることが大前提、という本ではありますが。
Link     宗教国家アメリカの「本能」を読め―日本企業と日本市場のどこがキリスト教に背いているのか (カッパ・ビジネス) | 並木 伸晃 |本 | 通販 | Amazon ★★★★
アメリカ人の生活に色濃く反映する宗教の影響について、日常生活的な目線から書いている本です。

日本人はキリスト教の理解がないので、欧米社会の様々な物事を「宗教的次元抜きに」、日本流に解釈していますが、その理解の仕方には限界があるのだと気づかせてくれる本ではないかと思います。
宗教的次元は、むしろ欧米社会の本質であり、それを除いての「理解」はあり得ないのだということ、
そしてその理解は、単に外交や交渉で向き合う場面で必要であるにとどまらず、
欧米型社会システムを全面的に取り入れている日本では、そのシステムの本質を理解する上での必須事項なのだ、と思われます。

少し前に書かれた本のようで、日本がアメリカと対等に渡り合っていた頃の(今ではあり得ない感覚の)話もいろいろ出てきます。
しかし、その本質は現在でも全く変わっていないと思われ、面白く読める本だと思います。

読みやすく面白い本で、一読の価値はあると思います。

Link     100人の聖書 | 篠原 元, 雑賀 信行 |本 | 通販 | Amazon
ちょっと本の帯がアレな感じなのですが。。(自己啓発本?出版の事情でしょうか)

内容は、歴史的人物や世界の著名人が、聖書をどのように捉え、生活の中で位置付けてきたか、各人の言葉やエピソードで紹介されている本です。
この本に登場する人達は、ほんの一部ですが、西洋文明や歴史の中で聖書がどのように捉えられてきたか、断片を伺うことができます。

実際には、歴史上の重要人物(哲学者、作家、思想家はもちろん、科学者や数学者、芸術家、政治家なども)の、殆どがこの本の登場人物のような熱心な信仰を持って道を拓いてきました。(日本であれば、野口英世やソニーの井深大などもそうですね)
その意味で、西洋文明(現代文明)は聖書の精神の上に建てられた、といっても良いと思います。
日本に暮らしているとなかなか文明や思想のルーツが見えないのですが、こういった本から多少は覗き見ることができるのではないかと思います。

明治以来100年以上に渡り、結果としての成果物(西洋文明)を模倣してきた日本においては、眼の前にある物事のルーツが見えないために、原因と結果の関係が分からず、一定以上、物事について掘り下げて考えることができません。(掘り下げようにも「原因」はこの国には無いのですから当然です)
結果として、物事の判断基準は全て「世界(西洋)ではどうなっているか」「世界の常識はどうか」という形で、西洋世界に丸投げしてしまっている状態です。
その価値判断がどこからきているのか(もちろん聖書からですが)、知らなければ同じ土俵で考えることすらできません。
また、ルーツを知らなければ、自分たちがこれからどういった世界を目指して進んでいくのか、についても考えることができません。

そのような思考停止の状態から脱却するためにも、今こそ日本人は聖書を学ぶべきではないかと思います。
Link     科学者はなぜ神を信じるのか コペルニクスからホーキングまで (ブルーバックス) | 三田 一郎 |本 | 通販 | Amazon ★★★★
この本の冒頭で紹介されていますが、過去300年で大きな業績を残した科学者300人のうち、9割以上が神を信じていたという調査結果があるそうです。

日本では合理主義の塊のように捉えられている科学ですが、「普遍性」や「真理」の探求という点において、宗教と科学は表裏一体であり、科学は宗教との深いつながりの中で発展してきました。(両者は対立関係でなく、相互に補完する関係だと思います)

この本では、簡単な近代科学史の紹介の中で、科学者たちが、宗教とどのように向きあい、それぞれを自分の中でどう位置付けてきたのか、著者自身の体験も踏まえて紹介されています。

科学者達はおそらく、宇宙の深淵を覗き込む中で、神の存在について考えざるを得ないのではないかと思います。
むしろ現代社会においては科学を深く知らない一般人こそが、科学を盲信し、安直な宗教否定に走っているのではないか、という気がします。
Link     amazon:科学者は神を信じられるか―クォーク、カオスとキリスト教のはざまで (ブルーバックス) ★★★★
聖書を読んだ後、科学との関係を知りたかった私にとって、とても面白く読めた。

理論物理学者から聖職者へと転身した経歴も面白いが、科学と宗教の両立とその説明は、やや抽象的だけれど含蓄に富み、面白かった。

この宇宙の神秘を突き詰めれば、あまりの不思議さ、精巧さに、神という存在を考えずにはいられない、といった話はよく聞く気もするが、実際どこがどのように奇跡的なのか、(この本だけでもわからないのだが、)ヒントくらいは得られた気がする。

あとは量子論、相対論、数学理論、生物学、脳科学など、自然科学各分野の読書や勉強を通じて自分なりの世界観を捕まえていきたいものだ。

Link     amazon:科学者とキリスト教―ガリレイから現代まで (ブルーバックス) ★★★★
近代科学を創った人達が、信仰心による探求を原動力として、科学の世界を確立していった流れが見える本です。

ニュートンをはじめ近代科学の創始者たちは皆、信仰心を原動力として真理の探求を行ってきました。
その後の歴史においても、アインシュタインが「宗教なき科学は不具であり、科学なき宗教は盲目である」と言ったように、両者を補完する関係として共に発展してきた歴史があります。(歴史的な科学者、発明者の多くが人並み以上の信仰を持っています)

ところが、日本に暮らしていると、日本の歴史/社会に発展の歴史が刻まれていないので、そのあたりの関係が見えず、「人間社会には科学さえあれば十分である」といった錯覚に陥りがちです。

この本でも書かれていますが、真理は一つであり、それは公共のものである、というキリスト教からの精神が、真理探求の土壌を作り、議論する土壌を作り、情報を共有する土壌を作ってきたのだろうと思います。
その流れの先に、オープンソースと情報の共有からなる、ITの発展もあると考えています。
Link     amazon:宗教からよむ「アメリカ」 (講談社選書メチエ) ★★★★
アメリカ社会は原則的に政教分離だけれども、それは政治が特定の宗教の便宜を図ることはしない、ということであって、政治と宗教は密接に結びついています。
ユダヤ、キリスト教を中心とした「見えざる国教」が、移民国家であるアメリカの社会と政治を統合している、ということを、様々な例から紹介している本です。

後半は特殊宗派の説明が少し長く、流し読みをしてしまいましたが、前半の、アメリカ建国から歴史上重要な位置を占め続けてきた「宗教」についての説明は大変面白く、歴史の教科書からは読み取れない内容だと思います。
日本も戦後はアメリカの指導のもとに民主化を進めてきた関係上、アメリカの宗教から、間接的に大きな影響を受けていると思いますが、我々は日常あまり意識することはありません。
それはおそらく、欧米に学び、効率的に近代化を進める過程で、キリスト教の影響を徹底して排除してきた為政者の方針によるところが大きいでしょう。
しかし、意図的な分離によって、日本人から世界の歴史、現実を正しく知る機会をもまた奪ってきたのではないか、という気がします。
もしアメリカに宗教がなかった場合、世界はおそらく今とは全然違ったものになっていたのではないか、ということを考えると、その関係を知る意味は大きいと思います。
Link     amazon:コーラン 上 (岩波文庫 青 813-1) ★★★★
まだ読み始めて少しなので中途半端になるけれど、とりあえずここまでのレビューを書きます。

これを読み始めて、イスラム教が、ユダヤ教、キリスト教と同じ神(アッラーとは単に呼び名であり、旧約聖書の神を指している)を信じること、コーランに加えて旧約聖書、新約聖書を聖典とし、その続きである、という位置付けがよく分かりました。

出だしから、旧約、新約聖書中の話がどんどん出てきて、それに対する批判的な話がいろいろ出てきます。
というか、ユダヤ教徒、キリスト教徒の「信じ方」が正しくない、キリストの後に出たマホメット(預言者)の言葉こそが神からの正しいメッセージなので、それに従って正しく生きるべきだ、というトーンです。

しかし内容は、正しくキリスト教を理解しているとは思えない批判も多く、マホメットは文字が読めなかったという話も本当かも、と思わせるものがあります。

いずれにしても、旧約、新約聖書を読んでいなければ意味がわからないはずの本なのですが、イスラム教徒の一体どれだけがその全部を読んでいるだろうかと考えると、イスラム教とは実は社会慣習の部分が大きい宗教であり、キリスト教徒のように聖書の内容を理解した上で信仰しているのとは異なるのではないか、という推測ができます。

ましてやISIS等テロ組織の構成員の多くは、コーランすらちゃんと読んでいないのではないでしょうか(勝手な推測ですが)。このような組織がイスラムを語り残虐行為を起こすのを見て、宗教による闘争である、と想像するのは愚かなことであると気づきます。

しかし一面においては、そのような行為を肯定するような内容が書かれていることも事実のようです。ちょっと注意のいる本ですね。もう少し読み進めて、自分なりの理解を得たいと思います。
none     amazon:コーラン 上 (岩波文庫 青 813-1)   LV1
0   sub - total :  0  (no unit)
none (本文なし)
none     amazon:コーラン 上 (岩波文庫 青 813-1) 0
none
  サイエンス   folder       ノート本文     ノート本文を隠す
おすすめ本(サイエンス)       LV1
0   sub - total :  0  (no unit)
- 「物理学はいかに創られたか」:理系中高生の課題図書にしたいですね(笑)。もちろん大人が読んでも大変想像力を刺激してくれる本で、面白く読めると思います。

- 「種の起源」:読み切ってないのですが、ダーウィンの思考に一度触れてみるのは、とても面白い体験だと思います。

- 「たんぱく質の一生」:生命活動の精密なメカニズムのイメージがつかめる本です。まるで門外漢の分野ですが、こういう簡単な本でイメージを掴めるのはありがたいと思いました。
(本文なし)
科学一般       LV1 評価なし
4   sub - total :  0  (no unit)
(サブノート)
- Link > amazon:種の起源〈上〉 (光文社古典新訳文庫)
- Link > amazon:進化しすぎた脳―中高生と語る「大脳生理学」の最前線 (ブルーバックス)
- Link > amazon:タンパク質の一生―生命活動の舞台裏 (岩波新書)
- Link > amazon:物理学はいかに創られたか(上) (岩波新書)
(本文なし)
Link     amazon:種の起源〈上〉 (光文社古典新訳文庫) ★★★★
下巻途中までで止まっているが、とりあえずレビューします。

とにかく圧巻の推論、仮説。執念とも思える多角的な考察。ダーウィンの思考過程をなぞっていくのがとても面白い。世界にインパクトを与えた本として、一読の価値あり。

しかし、その説が正しいかはこれだけでは確信できない、というのが正直な感想ですね。壮大な仮説ではあるが、「こうも考えられる」の域を出ていない気がします。科学とは呼び難い。絶対的な証拠が足りなすぎる。時間軸が長すぎて検証できないのは仕方ない、ということになるのだろうけれど。

その後、ネットや他の書籍などいろいろ当たってみても、納得させられるような証拠は見当たらず、未だ仮説の域を出ていない理論、と考えるのが妥当ではないかと思えてきました。

もちろん、DNAやそのメカニズムの共通性をもって、祖先が共通であると考えることは、当然な推論として正しい可能性が大きいと思う。
しかしそのことは、この生態系が全て偶然と確率の法則によって成り立ってきたということを裏付けるものではないし、進化の過程そのものの決定的な証拠がない以上、「確からしい仮説」という注釈がつくのではないかと思う。

そもそも、人体やDNA、遺伝、脳の仕組み、などを例に取っても、分子レベルから完璧に組み立てられているこれだけ複雑かつ精密なシステムが、自然発生的(確率的な選別、ランダムネス)だけで成し遂げられるとは、とても思えないのんですよね。そこにはとてつもない方向性と戦略が込められていると思うんです。

確率的選別のメカニズムのみでアメーバからここまで進化したと考えられる人は、確率というものをどう考えるのだろうか。それは、あり得る確率なのだろうか、ということです。

それは、自動車を構成する元素を全て箱に入れて、適当に振ったり熱したり冷やしたり、をとてつもない長い時間繰り返したら、いつかは自動車ができる、と言っているのと同じようにも思えるのです。
このように全ての構成要素が目的を持って、相互に関連し、高度に統合されている機能を持つシステムは、やはり元となる設計が必要なのでは?とも思うわけです。

もちろん、環境に合わせてある程度形態を変えたり、特性を調整したり、というメカニズムはあって、それがこの動的に変化する環境の中で生命が種を維持していく重要なメカニズムなのだろうとは思うのです。それを提示したダーウィンの功績は素晴らしい。

しかしそういうメカニズムが遺伝選別のシステムに組み込まれているとしても、それが本当に種を越えていくのか、アメーバから猿になり、人間になるのか、についてはダーウィンは答えられていないと思うし、DNAが似ている、くらいでは決定的な説明にはならないと思うのです。

まあそんなことで、これを頭から信じるのはどうも危ないのではないか、と思うようになりました。
少なくとも、批判的な目も持って見るのが正しい姿勢ではないかと、いう気がします。

DNAや生物学の知識も増やしていって、自分なりの理解を深めていきたいと思います。

Link     amazon:進化しすぎた脳―中高生と語る「大脳生理学」の最前線 (ブルーバックス) ★★★★
ところどころ論理の飛躍もあるし、推論が甘いのではと思うところもあるのですが、とにかく門外漢が脳の仕組みについて全体感を得るにはとてもおもしろい本です。

無味乾燥な学問としてではなく、我々の素朴な感覚、疑問などから論を進めていくのは、読んでいて面白いし、結果として、とてもわかりやすいと思う。
厳密性より概観を掴みたい、という私のニーズにぴったりの本でした。

驚きと好奇心を保ちながら一気読みできました。

これから、もう少し詳しいメカニズムを説明した本などへ読み進めていきたいと思います。
Link     amazon:タンパク質の一生―生命活動の舞台裏 (岩波新書) ★★★★
読んだのが大分前なので記憶がぼやけているが、とても面白かった記憶があります。

生命活動におけるタンパク質の働きを順序立てて丁寧に説明していて、
生命のメカニズムの複雑さ精密さに驚き、生命科学に興味を持ちました。
これから、いろいろ読んで知識を増やしていきたいですね。
Link     amazon:物理学はいかに創られたか(上) (岩波新書) ★★★★★
この本は面白かった!
アインシュタインのシンプルで簡明な思考と、ものの捉え方に感銘を受けました。

数式はあくまで道具であって、思考力、洞察力、直感力などが物理学をここまで進めてきた、ということがよく感じられる本。

高校、あるいは大学始めくらいでこういう本を読んでおきたかった、という感じです。
現在の教育のように公式で計算ばかりでは、むしろ本質の理解、知的好奇心の喚起が難しいかもしれないですね。

道具としての物理学を手っ取り早く身につけるには最短コースかもしれないけれど、科学のマインドを理解する、科学を発展させていく力を育てる、という観点に立つと、かなり筋の悪い教育と言えるのかもしれません。

量子論、宇宙論など     amazon:物理学はいかに創られたか(上) (岩波新書)   LV1 評価なし
2   sub - total :  0  (no unit)
(サブノート)
- Link > amazon:宇宙は本当にひとつなのか―最新宇宙論入門 (ブルーバックス)
- Link > amazon:量子力学の哲学――非実在性・非局所性・粒子と波の二重性 (講談社現代新書)
(本文なし)
Link     amazon:宇宙は本当にひとつなのか―最新宇宙論入門 (ブルーバックス) ★★★★
とても分かりやすく、読みやすい本ですね。

2003年に、観測の結果から宇宙全体のエネルギー内訳が明らかになり、それによると、星や銀河、それを形作る全ての元素のエネルギーは、宇宙全体の4.4%にすぎず、残りは全く目に見えないもので、残り96%の内訳は、23%が暗黒物質、73%が暗黒エネルギーと、名前は付いているけれど正体は不明のエネルギーということで、宇宙のほとんど全てについて、私たちはよくわかっていない、ということが明らかになったそうです。

それらのエネルギーを説明するための理論として多次元宇宙や多元宇宙(宇宙がたくさんある)などが有力視されているということで、SF以上にSF的な、最新宇宙論を素人にもわかりやすく垣間見せてくれる本で、不思議さと謎の多さに驚きながら、一気に読めました。

Link     amazon:量子力学の哲学――非実在性・非局所性・粒子と波の二重性 (講談社現代新書) ★★★
量子力学の解釈問題(パラドックス)を中心に、ミクロの世界での物質挙動の不思議さをわかりやすく説明しています。

数式も使わない概念的な説明なので、もちろん雰囲気をつかむ程度の話にはなってしまうけれど、そのレベルではわかりやすく説明することに成功していると思います。
それでも、やはり少し固い感じの文章で、少しとっつきにくさはあるかもしれません。
まあ、テーマがテーマなだけに、これ以上簡単に説明するのも難しいかもしれない、という気はしますが。

この本を読んで、量子力学をもっと深く理解してみたくなりました。
次は、数式レベルまで踏み込んだ勉強をしてみたいですね。


computer     amazon:量子力学の哲学――非実在性・非局所性・粒子と波の二重性 (講談社現代新書)   LV1 評価なし
3   sub - total :  0  (no unit)
(サブノート)
- Link > amazon:人工知能は人間を超えるか (角川EPUB選書)
- Link > amazon:アルゴリズムが世界を支配する (角川EPUB選書)
- Link > amazon:あなたはコンピュータを理解していますか? 10年後、20年後まで必ず役立つ根っこの部分がきっちりわかる! (サイエンス・アイ新書)
(本文なし)
Link     amazon:人工知能は人間を超えるか (角川EPUB選書) ★★★★
ディープラーニング(機械学習のブレークスルー技術)の概観がつかめる。面白い。これから何処へ行くのだろう。

この本を読んで、人工知能をもっと勉強してみたい、と思うようになり、少しずつ勉強を始めていますが、高校数学の復習から必要なレベルからで、なかなか道のりは遠いですね(汗)。

理論はともかく使ってみる、というレベルなら、既にディープラーニングを実装したライブラリもどんどん公開されてきており、プログラムが書ける人間なら、すぐ使ってみることができる、くらいのところまで来ているようですね。恐ろしいスピード感です。

ネットで全ての情報がつながる時代に、クラウド化、ビッグデータ処理、人工知能、と組み合わさると、情報分野の爆発的な発展が予想されますね。まさに指数関数的に進化していきそうな感じですね。
そうなると、その他分野の漸進的な進歩スピードと比較して圧倒的なエンジンとなっていくことは想像に難くありません。
社会変化はこのスピードについていけるのでしょうか。
Link     amazon:アルゴリズムが世界を支配する (角川EPUB選書) ★★★★
タイトルはなんかアレですが、面白い本でした。

ウォール街の取引がアルゴリズムに取って代わられていく過程をはじめに、色々な分野でのアルゴリズムの利用例やそのインパクトをとても読みやすく、面白い形で示してくれている。

学習や技術向上へ向けての、いいモチベーションになりました。
分野外の人でも、アルゴリズムの社会への影響と時代の流れが具体的にイメージできて面白いのではないでしょうか。
Link     amazon:あなたはコンピュータを理解していますか? 10年後、20年後まで必ず役立つ根っこの部分がきっちりわかる! (サイエンス・アイ新書) ★★★
評価の難しい本。

面白いような、面白くないような。
分かったような、分からないような。
もちろん、コンピュータサイエンスの知識がある人間が読むレベルの本ではないだろう。
白紙に近い状態から、簡単に概観がつかめればいいなと読んでみたが、まあ微妙である。

まあでも、寝る前にベッドに寝ころがって読む本としては読みやすく、上出来でした。
none     amazon:あなたはコンピュータを理解していますか? 10年後、20年後まで必ず役立つ根っこの部分がきっちりわかる! (サイエンス・アイ新書)   LV1
0   sub - total :  0  (no unit)
none (本文なし)
none     amazon:あなたはコンピュータを理解していますか? 10年後、20年後まで必ず役立つ根っこの部分がきっちりわかる! (サイエンス・アイ新書) 0
none
  ほか   folder       ノート本文     ノート本文を隠す
おすすめ本(ほか)       LV1
0   sub - total :  0  (no unit)
- 「愛するということ」:タイトルから想像するより大分硬い内容ですが、社会が近代化して人間性が分解されていってしまう問題への分析はなかなか面白かったです。 (本文なし)
人文一般       LV1 評価なし
1   sub - total :  0  (no unit)
(サブノート)
- Link > amazon:愛するということ
(本文なし)
Link     amazon:愛するということ ★★★★
現代社会における人間疎外と、そこからの人間性回復について書いている本です。
タイトルから想像するよりはだいぶ硬く哲学的な印象ですが、現代社会を覆う人間疎外の問題について柔らかく分析しています。

社会が高度化、分業化して細分化されるに従い、人間は生産の歯車として社会に取り込まれ、豊かな人間性を失わずにいることが難しい。
人間性自体が生産要素のひとつとして変質していってしまう、という問題提起をしています。
そして、愛することのできる人間性の回復こそが(難しいが)一番重要と説いています。なんのための社会か、ということですね。

自分で思考する技術と、愛する「技術」というものを、かなり近いところに置いていると読めました。
簡易な言葉でわかりやすく、深い洞察に満ちた本です。


知識など     amazon:愛するということ   LV1 評価なし
1   sub - total :  0  (no unit)
(サブノート)
- Link > amazon:デジタル時代の著作権 (ちくま新書)
(本文なし)
Link     amazon:デジタル時代の著作権 (ちくま新書) ★★★
必要に迫られて読み始めました。

当然ですが、ネット社会を前提としていない著作権を、現状に当てはめていくと色々と矛盾や、グレーゾーンが出てきてしまい、「ルールが現実に追いついていない」状態になっているわけですね。
結論以上に、考え方を理解しないといけないと思い、この本を手に取りました。
まだ途中ですが、とても読みやすく、また「考え方」の部分から説明してくれているので、ネット上の断片的な情報より全体が捕まえやすいと感じます。
none     amazon:デジタル時代の著作権 (ちくま新書)   LV1
0   sub - total :  0  (no unit)
none (本文なし)
none     amazon:デジタル時代の著作権 (ちくま新書) 0
none
  none   folder       ノート本文     ノート本文を隠す
none       LV1
0   sub - total :  0  (no unit)
none (本文なし)
none     0
none
ads